アクセスカウンタ

zoom RSS テーマ「伝統」のブログ記事

みんなの「伝統」ブログ


「一期一会」の意味を間違って理解してました。

2013/10/27 12:06
こんにちは。NPO法人 Layer Boxの月森砂名です。

今、「茶道発祥の地 奈良 〜匠は今も〜」というタイトルで、
茶道の歴史や、高山(奈良県生駒市)の茶筌工程をCGで解説する
電子コンテンツを制作しています。

制作しているのは、世界の最先端をゆく、次世代を育成している
日本電子専門学校CGクリエーションの学生さんたち。

新宿区の専門学校 × 奈良側の産学官民のコンソーシアム
でタッグを組みました!

最古の都と最新の都との協働
最古の素材を最新の技術で表現!

完成に向けて、今、監修作業に入っているところです。

さて昨日夜中に、「一期一会」について、ちょっとした議論がありました。

「一期一会とは、生涯でたった一度(かも知れない)、
人との出会いを大切にしましょう」

という意味だと思っていたのですね。

--------------------

一期一会(いちごいちえ)とは、茶道に由来することわざ。

これまでにも何度となく茶を供し、
これからも何度でも会うであろうお客であっても、
今日という日の、今のこの時間は、一度きりしかない。
だから、今できる、最高のおもてなしをいたしましょう」

そういう意味だったのですね。

千利休の茶道の筆頭の心得です。

「平たく言えば、
これからも何度でも会うことはあるだろうが、
もしかしたら二度と会えないかもしれないという覚悟で
人には接しなさい、ということである」(Wikipedea)

この後ろの部分だけが広く知られるようになって、

「人と人との出会いは一度限りの大切なもの」

と、書いているものも散見されます。
私も勘違いしていました。

微妙な違いですが、正しい認識としては、
フォーカスしているのは「今、この一瞬」なのですね。

桜田門外で暗殺された、大老 井伊直弼(いい なおすけ=幕末の大名。近江彦根藩の第15代藩主)の
著書『茶湯一會集』巻頭にも、この「一期一会」があることで有名です。

--------------------

昨日はもう、戻って来ません。
また、明日は、今がないと存在しません。

「今」をいかに生きるか。

多くのビジネス書に、この「今」について書かれています。

時間は永遠のテーマです。

今日を忙殺されることなく、また無為に過ごすことなかれ。

どうぞ、素敵な週末をお過ごしくださいませ。

画像


写真は、今回の取材にご協力いただいた「竹茗堂」久保左文さん。

【Grow up!】オフィシャルサイトはこちらです。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


「根付」高円宮コレクション<印籠が能であるなら根付は狂言>

2012/12/13 12:50
東京国立博物館140周年・高円宮殿下十年式年祭記念特集陳列 根付 高円宮コレクションに行ってきました。

http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=3338


高円宮コレクションは、殿下が妃殿下とともに収集された、現代根付を中心とするコレクションです。東京国立博物館ではこのコレクションからご寄贈を受け、昨年11月より高円宮コレクション室を開設し、展示を公開しています。このたびは殿下の十年式年祭を記念して、ご寄贈いただく作品全てを一堂に並べる展示を開催いたします。(東京国立博物館HPより)

--------------------

今回展示された160あまりの作品と、小部屋で常設の50点と、あわせて200点を超える「根付展」。
高円宮がお亡くなりになられて10年が経ち、生前、妃殿下とともにコレクションされた根付は、素材、意匠デザイン、色などさまざまで、飽きさせません。

印籠(いんろう)は、作られた当初は印を入れていたそうですが、室町時代になると薬や小物なども入れるようになり、やがて携帯容器としての用途より、アクセサリーとして用いられるようになりました。

ドラマ「水戸黄門」で「この紋所が、目に入らぬか!」
悪人どもに、印籠を見せて、みなが「ははーっ」と地にひれ伏すシーンを思い浮かべた方も多いと思いますが。
あのシーンをご覧になって、印籠が警察手帳か何かのように思っている方…いらっしゃいませんよね。
あれは印籠ではなく葵の御紋の威力を指し示したいのですね。
御紋さえ入っていれば、水筒でも良かったと思うのですが、それではちょっと示しがつきません。

閑話休題。

印籠は、数段に重ねた容器に紐が通され、要(かなめ)となる玉の位置によって、紐を緩めたり閉めたりして、小箱を開閉する仕組みになっています。

そして帯に挟み込んだ時、落下を防ぐために「根付」が生まれました。

どこかで観た光景ではありませんか?

そう、携帯電話とストラップです。

印籠と根付は装飾品として発達しましたが、着物文化の衰退とともに消えてゆこうとしていました。

ところが。

「どの時代の根付も、その当時は現代根付だ」

1970年ごろから、「現代根付」として、伝統を守りつつも20世紀を反映する新しい感覚の根付制作が始まり、装飾品としてだけでなく、工芸品、美術品としても発達してきました。



【印籠が能であるなら根付は狂言】

高円宮殿下の名言です(図録─序文より)。

素材も黄楊(つげ)、黒檀、マホガニーなどの木材から、鼈甲、琥珀。象牙、鹿角、セイウチの牙、イボイノシシの牙、マンモスの牙というのもあります。
そのほか、磁気、貝、瑠璃、ガラス。
マカダミアナッツ、くるみ、タグアナッツ(象牙椰子の実)など、さまざまです。

また装飾の素材も
金、銀、銅、プラチナ、オニキス、蒔絵、漆とさまざま。

根付作家さんたちの豊かな表現力と遊び心、そして美への追及…堪能することができました。

--------------------

さて、私がなにゆえ根付に興味を持ったかと言うと。

2011年11月7日のことです。
大阪の根付作家、武田英昭さんから、特定非営利活動法人 Layer Boxのメールフォーム経由で、突然メールを頂戴したことから始まります。

平城遷都で能楽の舞台を主催したことから、私が伝統文化が好きで理解があるとお考えになられてのメッセージだったようです。
理解があるかどうかはともかく、「とても好き♪」には違いないので、その後、武田さんのアトリエにもお伺いし、工房や道具、全作品を見せていただきました。

武田さんの作品をもっと多くの人に観てもらいたい。
日本より海外で人気の根付の魅力を、もっと日本の方たちに知ってもらいたい。

思うばかりで、一年が経ってしまいました。
動いてはいるのですが、権威の壁は高く厚く、なかなか…。
力不足で申し訳ないです。

根付作家:武田英昭(パテントアートアクト代表)
http://netsuke.wa-kaiga.com/

武田さんの作品素材は、すべて黒檀を使用しています。
黒檀は木材の中ではとても硬く、彫るのはたいへんな作業です。
ずっと3Dを想定する意匠デザインを生業にしてらしたこともあり、たおやかで品格の高い美しさは、「狂言」ではなく、むしろ「能」あるいは「仕舞」のようであると思うのです。

画像

画像

画像


武田さんのホームページからお写真をお借りしました。
http://netsuke.wa-kaiga.com/

すばらしいお写真だとは思いますが、3D映像だともっと手に取ったときの感動が伝わるのではないかと思います。

--------------------ごめんなさい、ちょっと宣伝させてください。

イーラーニング講座【NPO法人入門編】〜NPOって何?NPO設立から、助成事業まで〜
http://bit.ly/ULwA30

講座を開講して、1か月が経ちました。
おかげさまで、覗きに来てくださる方は多いようなのですが、正式受講に至る方がまだまだです。
お試し受講のテキスト公開のページを大幅に増やしました。

まずはNPOに対する誤解を解き、メリット・デメリットを知っていただくところから、と思っています。
ご興味のある方にも、ぜひおすすめください。
記事へ面白い ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


素麺と三輪山の町、奈良県桜井市 その1

2012/10/13 12:56
先日、奈良県桜井市を訪ねました。

前々からずっと行きたかった「麺ゆう館」に行ってきました。

http://www.miwayama.co.jp/menyukan

画像

素麺の大手で老舗の「株式会社三輪そうめん山本」が、2011年10月1日より、奈良市内から桜井市の本社内に「麺ゆう館」を移転、収容規模を拡大してリニューアルオープンしました。
製造工程の見学、そうめん手延べ体験が楽しめ、「三輪茶屋」では素麺セット♪
画像

にゅうめん、さすが美味しかったです。
画像

素麺は茹で方ですべてが決まります。
細いだけにデリケート、お出汁も上品でないと!

今度はゆっくり訪ねて、ぜひ「手延べ体験」をしてみたいです。
画像

お土産もの売り場も充実しています。

--------------------

大神神社を訪ねた折に、聖徳太子開基と伝えられる禅寺「三輪山 平等寺」に立ち寄りました。
山の辺の道の通過点でもあります。

http://www.geocities.jp/byoudouji/

鎌倉時代に慶円上人を迎え、由緒ある名刹として、室町、江戸と、修験道場の霊験地として栄えたそうです。

ところが明治の廃仏毀釈の折に、大三輪神社の神宮寺であったことが災いして、金屋の石仏をはじめ61体にのぼる仏像が他所に運び出されるなど、憂き目を見たのです。
廃仏毀釈から100年目。
平等寺と寺号が復興され、幾十万の人々の喜捨により、本堂、鐘楼堂、鎮守堂、翠松閣、釈迦堂(二重塔)の復興をはじめ、前立本尊十一面観世音菩薩の造立が叶ったのです。

山門
画像

本堂
画像

聖徳太子像
画像

釈迦堂(二重塔)
画像

不動堂
画像
画像

何も知らずにここを訪ねると比較的真新しく、ずっとここに安穏と存在したかのように思いますが、そんな歴史の嵐を乗り越えて来たのですね。

--------------------続く
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


奈良県田原本町の地域活性化

2012/10/09 10:52
私の生まれ育ったところは奈良市のベッドタウンです。

団地や住宅が立ち並び、バスに乗って、電車に乗って、通学、通勤。
当時はイベントや祭りなどなく、地域への愛着など、これと言ってありませんでした。

「地域活性化」という言葉は、どこか遠くのできごと・・・。



二年前、東京の桃太郎会に参画したことから、奈良が桃太郎の発祥の地であることを初めて知り、田原本町の観光協会を訪ねたのは2011年の1月でした。

それから、「語り部ロボット」や「能楽のふるさとを伝え残そう」など、NPO法人 Layer Box企画・主催で、子どもや学生たちへの体験プログラムやセミナーを開催しました。

そして「古代桃でスィーツ♪第1回目、2回目」は、桃の栽培で桃太郎に因む町おこしをしている「桃花会」さんからのご提案とご依頼をいただいての共催となりました。
おかげさまで、参加者の方たちに喜んでいただけて、本当に良かった!

地元の人とともに活動して初めて、次につながってゆくんだ、ということを学ばせていただきました。

--------------------

先日、次の活動の下準備として、田原本町やその周辺を見学に行きました。

田原本町をはじめとする一帯は、その昔、国のはじまりの時代に、国中(くんなか)と呼ばれ。
東の三輪山、中央の大和三山、陽が落ちるところの金剛山や二上山まで一気に見渡せて、とても広々としています。
さらに弥生時代からの遺跡や文化資産、歴史がそのまま上書き保存されずに残されていて、雄大な時間の流れを感じさせます。

この田原本町には「春日神社」が六ヶ所あり、漢字は違うのですが「スサノオ」神社もあちらこちらにあります。

田原本町の東のはずれにある浄福寺をはさんで、北側には「須佐之男神社」があります。
写真(↓)の神社は田原本町蔵堂(くらんど)から少し南に行った桜井市に位置する「素盞嗚神社」です。
画像


「素盞嗚神社」では毎年二月に、地域で藁を持ち寄り、男縄、女縄を作り、樹木に掛けて、豊作を祈ったと言われています。縄は500メートル先まで這うほど長いものだそうです。
画像

縄がかけられる大木です。
画像
画像

縄の残骸がとぐろを巻いています。
画像


こういうひっそりとした神社や言い伝え(伝承)、祭りの中に、人々のルーツや営み、繁栄への想いが込められていて。

自然任せでありながら、荒廃しているのではないこの一画を見ていて、この伝承や神社を絶やしてはならない。

人目を引く観光資源やグルメを切り口とした「観光」だけでなく、こういう場所に少しでも多くの人たちが足を運んで、古代からの人々の想い(伝承・祭り・祀り)や営み(歴史)から、人生の何かを学び、感じて欲しいなと思うのです。
記事へナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


東京インターナショナル・ギフト・ショー

2012/09/06 12:03
第74回東京インターナショナル・ギフト・ショー
http://www.giftshow.co.jp/tigs/74tigsinvitation/index.htm

に行ってきました。

お目当ては、東5ホール

『伝統とModernの日本ブランド』
第12回モダンジャパニーズ

伝統産業や、今は斜陽産業が、新しい技術で新製品を開発したり、新しいデザインで登場したり、新しい価値観で新商品を生み出したり。

そこには生き残りをかけた意欲と創意工夫、そして改めて実感する「ものづくりニッポン」の姿がありました。

漆塗り工芸一つとっても、新天地への市場開発、新技術による商品開発など、興味深く。
特に木質バイオマスと漆とのマッチングや、アルミニウムとのコラボレーションは、どちらも技術的に苦労されたようですが、新しいブランド開発に成功しているように思います。

また、鳴子のこけし技術は(もはや、こけしでは産業が成り立たないでしょうが)、ヨーロッパ風の拡張の高いモダンなインテリアになっています。

漆喰は、オシャレでポップな消臭インテリア小物に!

奈良からも数社出展していました。

どれも奈良らしい、五感の豊かさを象徴する自然体が魅力的な商品ばかり!

ただ見せ方が優しすぎて、奈良の風土の中では調和し、悠久の時空間を髣髴とさせても、この海千山千のデコラティブなギフトショーの中では弱いと感じました。

また出展者さんも、お客様が来ればそっと近づいて…売るともなしに説明し…白い空間に静かな空間…

どこかで、似たような光景を知っている…

そう、そう、思い出した。
銀座のギャラリーです。
(注:銀座のギャラリーはアート空間ですが、本来は商取引の場です)

パンフレットも拝見しましたが、B to Cでも、B to Bでも、いちばん知りたいのは商品のメリットや魅力、訴求力あるご提案やサービス内容ではないでしょうか?
そのパンフレットを見る限りにおいては、生産者側の紹介や、想いが多すぎるように思いました。

似たようなブースが並んでいれば、相互に連携しあってお客様を呼び込みやすいのでしょうが、隣にも左右されます。

隣のブースで、何やら配り始めました。

自社の商品カタログと宣伝チラシを入れた、A4サイズがちょうど収まる自社ブランドの紙袋でした。
持ち手のところもオシャレなリボンで。

来場者らは、ほとんどがバイヤーさんで、おそらくカタログやパンフレットをたくさん持ち帰るであろうことは、鼻から判っています。

私も出かける前までは、紙袋を持って行こうと思いつつ・・・

バタバタしていて、忘れるんですね。

そういう時に、この紙袋が配られると、大変助かります。
ついでに、この会社のカタログも見ます。
良い商品を扱っています。
広く、東京のデパートにも店舗を構えています。
近々、もっともこの商品の売上が伸びるであろう国民的祝日に、購入しようか…、あるいは知り合いにぜひ、教えてあげようっ♪と、思っちゃいます。

そうこうするうちに、多くの来場者がこの紙袋を持ち歩き、心ならずも宣伝をして歩くことになります。

うまいですよね。
嫌味じゃない、サービスと宣伝の仕方。
王道だけど。
みんなやっても紙袋だらけで困るんだけど。
お客様のこと、考えてるって感じがして、好感度↑しますよね。

京都の会社でした。
さすが、「心ばかり」と「おもてなし」の土地柄です。



さて。
展示ブースは、以下の料金です。

¥367,500(税込)×小間数+オプション預り金
1小間¥80,000
2小間¥130,000
3小間以上¥160,000

さらに独自ディスプレイや宣材を準備して、アゴアシ付いて、担当の日当を出す・・・経費に見合った商談が成立しないと、大赤字。

有効活用できるかできないかは、出展する前から決まっているのかも知れないなと思うのです。

※会場内は、来場者、出展者に関わらず、一切の撮影が禁止されています。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


『勤行』レポート─大本山総持寺(横浜市鶴見区)

2012/05/06 12:46
3月。
神奈川県横浜市鶴見区にある曹洞宗大本山総持寺にて、朝の勤行に参加しました。

http://www.sojiji.jp/

画像
画像

(写真上、大祖堂(だいそどう))

急なお願いでしたが、快く、撮影を許可してくださいました。
(ブログへの掲載は、予め許可をいただいております)

前日、総持寺の宿坊に宿泊、翌朝は4時起き。
画像
(夜の食事、精進料理です)
画像
画像
(勤行に向かう廊下にて)

総持寺にはおよそ140人の修行僧がおり、毎朝約一時間。
広い境内の一番奥に位置する大祖堂(だいそどう)にて勤行が行われています。
画像
画像


高い天井、墨染めの衣に身を包んだ僧侶たちがずらりと並び座り、朗々とした声で声明を上げ、屏風状のお経がぱらぱらと空を舞う姿は、宇宙的でたいへん神秘的でした。

画像
画像
画像
画像
画像
画像
画像
画像


夏季参禅講座、いかがでしょうか。

http://www.sojiji.jp/oshirase/h24kakisanzen.pdf

--------------------

2012年3月11日。

この総持寺─大祖堂にて、東日本大震災被災物故者一周忌追善法要が執り行われました。

本山維那などによる声明(しょうみょう)や、大倉正之助氏含め132人の鼓奉納、および草月流師範・前野博紀氏の花芸奉納、能楽「石橋(しゃっきょう)」が奉納されました。

(私は大倉事務所より(ご依頼を受けて)、スチールの記録撮影を務めさせていただきました)
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


「定家」の恋

2012/03/27 12:26
日曜日に、奈良県新公会堂能楽ホールにて行われた、第十八回「金春康之演能会」。

仕舞

 岩船 金春穂高
 田村 金春安明

狂言

 茶壷


 定家 シテ:金春康之

今年で金春康之さんの演能会は開催十周年記念だそうです。

「定家」(ものがたり)

北国の僧が、晩秋の京の都にやってきて、おりしも降り出した時雨に雨宿り。

すると女の声がします。

ここは藤原定家が、時雨を詠むために建てた「時雨の亭(ちん)」だと説明し、定家かづらと呼ばれる葛に覆われた式子内親王の墓に案内します。
そして、二人の忍ぶ恋が、人の知るところとなり、恋路が閉ざされた経緯を話し、今もなお恋の妄執が去らず、葛(かづら)が墓に絡みつく形で、互いに苦しみが続いていることを語ります。

その女は式子内親王の亡霊だったのです。

僧はあわれに思い、薬草喩品という経を唱えると、葛が解けてゆきます。
ふたたび式子内親王の亡霊が現れ、お礼に、在りし日の宮中での舞姿を披露します。

「おもなの舞」(醜さを恥じらいながらの舞)。

恥じらいに打ち震える姿を、康之さんが見事に舞われて、舞台に、舞姿に魂が奪われて、吸い込まれる想いがしました。
今回は「定家」のために、前シテの面として友閑作の「増(ぞう)」と、後シテの面として同じく友閑作の「痩女(やせおんな)」の面を、金春安明宗家から拝借されたそうです。
その面がまた、綾なす光と影に、生きているように見えるのです。亡霊(妄執)が生きているようなとは、げに恐ろしい。

芸の力とは、誠にすさまじいものですね。

--------------------

さて、配布されたプログラムに、金春康之さんの

「定家」におもう

という文章が載っておりました。

今年は藤原定家の生誕850年だそうです。

登場人物(シテ)は式子内親王ですが、『曲全体で表現されているのは定家の思いなのです』。

式子内親王が経文によって開放されたと、報恩の舞を舞って墓に戻るのですが、定家かづらはふたたび墓にまとわりつき、その姿をかき消してしまいます。

「薬草喩品」が唱えられたことでも分かるのは、想いが払拭できないのは、定家の方なのだそうです。

お能には、通りがかりの僧に弔いを頼んで、成仏を願う物語がいくつかあるのですが、必ずしもみな、成仏されるとは限らないようです。

さらに、康之さんはこう解説しています。

『(「野宮」と)同じく金春禅竹作と考えられている「定家」は、仏教による悟りがはっきりと否定されています。経文によって説かれる道理を定家の思いが超えているというべきかも知れません。

 藤原定家という第一級の歌人の求めている美の世界は道理の世界をはるかに超え、魂が真に求めるべき神的調和の世界に通じているものに違いありません。恋においても、そこで求められる美的な世界は、執着というようなものではなく、人間の魂が究極において求めなければならないきわめて高次元の世界であるに違いありません。

─(中略)─金春禅竹は、藤原定家という美的天才の恋を、仏教的道理で解消できるなどとは考えなかったのでしょう。禅竹もまた美を極めようとする芸術家として、宗教に対する美の優越性を信じていたのではないでしょうか。定家の魂は、経文によってではなく、式子内親王という高貴な女性への美しい恋によってこそ救われているのだ、と』

なんとも深く、物悲しく、そして美しい解説です。

哲学、美学、文学のすべてに通じ、歌舞音曲に紡ぎ、何百年後の人々の心に、魂のあり方について演じて魅せる─それがお能のすばらしさなのでしょう。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


山添村申祭り・「能楽のふるさとを伝え残そう」第3弾

2012/02/29 11:48
関東学院大、奈良教育大、協働プロジェクト(NPO法人 Layer Box企画・主催)─「能楽のふるさとを伝え残そう」
3D撮影レポート第3弾は、2011年12月19日に行われた奈良県山添村「申祭り」です。
今回は、写真を中心にレポートしました。

※第2弾は、2月9日ブログ記事より
http://2010aoniyoshi.at.webry.info/201202/article_4.html

春日の大神が鹿島から春日大社に遷座する際に立ち寄ったという山添村の春日神社では、12月の申の日に、秋の収穫を感謝し、氏子たちの年越しの無事を願う祭りが、行われます。
明治の頃から金春流菅生春楽社により翁舞、狂言等の芸能が奉納されるようになったとのことです。

画像


9月には、奈良教育大学国文科のみなさんとでロケハンを行いました。

画像


山添村 観光協会の岡 眞也さんや北村 藍さんが案内をしてくださいました。
北村さんは、奈良市でお仕事をしていらしたのを、最近になって村に戻り、観光協会で地域振興の活動を始められたそうです。
十津川村でもそうですが、最近、若い方たちがふるさとに戻り、地域活性化の活動を始められた方が増えてきたように思います。

山添村 文化協会会長・春楽社代表 上浦 一道先生の御宅に伺い、貴重な面や資料を拝見し、お話を伺いました。

画像
画像
画像
画像
画像
画像
画像


申祭りの日程は、毎年一ヶ月前でないと確定しないそうで、神奈川の関東学院大学撮影チームのスケジュール調整がたいへんでしたが、無事、10月と同じメンバーが揃いました!

前日入りで山添村のペンションに着いたとたん、主人が飛んで来ました。
今回は、関東学院大学からの機材に加えて、協賛してくださったパナソニックさん、キヤノンさん、シネマックスさんからのカメラや撮影機材を総動員。
一人暮らしのお引越し!ぐらいの荷物が食堂に山積になっていたからです。
見ると聴くでは大違い!驚かれるのも無理はありません。

さて、ぼたん鍋であったまったあと、部屋に戻って翌日の段取りを打合せ。
最近メンバーは、大学側からも行事などの3D撮影を依頼されるなど引っ張りだこ。
大学で開催されたコンサートの映像を観ながら勉強会。
いつの間にか午前様になっていました。

--------------------

翌日は寒さ厳しいながらもピーカン!すばらしい快晴でした。

画像
画像


一年に一度の祭り、ロケハンでは祀りの進行や、それぞれの位置がよく分かりませんでした。
絶好のポジショニングを確保しても、後から来た観客や撮影者に阻まれたり、行事の進行の妨げになると、移動を余儀なくされたりします。
そこで、垂直移動スライダーを使用しての撮影となりました。

画像
画像


今回は大きなモニターも持って行ったので、祭りが始まるまで、山添村の方たちに3D眼鏡を掛けていただき、周辺の立体映像を楽しんでもらいました。(写真下は、関東学院大学:海老根准教授)

画像
画像


まずは春日神社にて、宮司さん(別の神社と兼任)、禰宜さんによる儀式が執り行われます。

画像


「翁舞」が奉納されます。

画像
画像
画像



続いて、舞台では寒風の中、村の人たちによる能狂言や子ども狂言などが演じられました。

画像
「弓矢祝言」(写真上)
画像
「子ども狂言─口真似」(写真上)
画像
狂言「伯母ケ酒」(写真上)
画像
「付祝言─猩々」(写真上)

中では、酒肴や縁起物で儀式など執り行われます。

画像
画像
画像
私も、参列者全員が頂戴する供え物を頂いて帰りました(写真下)。

奉納能が終わり、演者控え室で、奈良教育大学のみなさんは、村の人たちに取材したり団欒したり、撮影チームは寒さでかじかんだ身体を熱燗で癒したあと。
撮影したての映像を、村の人たちとみんなで鑑賞しました。

画像


「文化財保全」「文化資産の発信」大切なことです。
ですが大上段に構えて、よそからバタバタと乗り込み、撮影してゆく・・・というスタンスではなく。
できるだけ、次世代の若者たちに、地元の人たちや文化に直に触れて、話をして、笑って、地域の人たちと交流し、また世代間の交流ができるような、そんな活動につながってゆけば良いなと願っています。

つづく
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0


本家の中国より日本が卓越した「筆」─その訳

2012/02/19 12:33
学生さんたちに、奈良の文化資産や伝統文化を撮影、体験学習として利活用していただこう。
作品は記録として保存、上映、配信することで奈良や活動について知ってもらおう!

またウェブ動画サイト【あをによしTV】でも、記録映像をアーカイブ化しています。

これらの活動の一環として、奈良県立奈良朱雀高校さんとコラボレーションしてゆくことになりました。

--------------------

今回、奈良朱雀高校情報工学科(林孝宣教諭─クラブ活動)さんの選んだ題材は「奈良筆」

取材先は、薬師寺、唐招提寺でおなじみの「西ノ京」にある、奈良朱雀高校から歩いて10分弱のところにある「あかしや」さんでした。

http://www.akashiya-fude.co.jp/index.php

三年生数名と、今回の制作チームの二年生数名、そして林先生。
私もロケハンに同行、総勢10数名で、お邪魔しました。

一足先に現地に着いた私は、田んぼの真ん中に忽然と姿を現した、お洒落で近代的な建物と、自社利用にしては広すぎる駐車場に驚きました。
画像


平城遷都1300年祭を機に現社長が、「いくらクォリティーの高い筆を作っていても、もっと広くPRして知ってもらわなければ」と危機感を抱き、職人肌の先代社長や内部の反対を押し切り、新しい販売戦略を繰り広げるべく、社内改革を行ったそうです。

一階部分のギャラリーのようなショールームもその一環で、バス会社と提携。
見学者を誘致しています。
画像


奥ではビデオ鑑賞、伝統工芸士による実演が見学できます。
また体験教室もあって、マイ筆を作ることができるそうです。
画像


--------------------

撮影チームは、すでにインターネットなどで下調べを済ませ、企画書やシナリオ、インタビュー内容もしっかりと準備しています。立派!
画像


伝統工芸士の松谷文夫さんに資料をお渡しし、いろいろとお話をお伺いしました。
画像


●まずは現地を訪ねよう!

私の場合は、まず「出会い」があり、よもやま話をしているうちに「書きたいなぁ、撮りたいなぁ。これ、私一人が聞くのはもったいなぁ」と、強い「知ってもらいたい」衝動に駆られ、いてもたってもいられなくなる…それからです。
自分の活動の趣旨を伝え、改めて取材をお願いし、下調べして、再度ロケハンにお伺いするという手順を踏みます。

彼らの場合は、まずは下調べから入ったので、資料としては十分だったのですが、少し理詰めな印象がありました。

職人さんの長年の体験から出てくるナマの声を拾い、心を揺るがした物語を取材して欲しいと想い、とりあえず現地に行こうということになりました。

昭和50年ごろより半数に減った職人さんたち。
最近はPRに努め、メディアに出演することも増えたそうです。

「みんな、段々スレてきたよ(笑)」と松谷さん。

筆のもっとも重要な部分、「毛」の原料と部位による違い。
原料の輸入先について。
筆のよしあしと値段について。
発展の歴史。
全国の産地。
工芸品の今。
日本の伝統文化の将来について。

約一時間強、お話くださり、とても勉強になり、また、心が熱くなりました。

●馬、狸、イタチ、ヤギ、猫、鹿など、さまざまな動物の毛が輸入されていますが、いちばんの輸入が多いのは

中国のヤギだそうです。
画像


特にヤギは部位によってさまざまで、最高級から底値まで、すべてのランクの原料がヤギから取れるそうです。
またヒトの赤ちゃん。初めて散髪した毛で、記念の筆を作ることができます。一度でも散髪すれば、(天然の)毛先はなくなるため、最初で最後のチャンスです。

毛先のない毛を束ねたものは筆ではなく、「刷毛」です。

筆のよしあしは「弾力性」で決まります。
特にイタチの毛は短く、細筆に使われます。
薬師寺などでおなじみの「写経」に使う筆は、このイタチの毛を使用しています。
画像


●さて、今日のタイトル「本家の中国より日本が卓越した「筆」─その訳」ですが。

奈良時代に中国から入ってきた「書」の文化。

その後日本では、「かな文字」が生まれました。

硬い漢字に比べて、細い曲線が多い「かな文字」文化は、それまでの中国の弾力性のある硬い筆では表現しきれず、段々と柔らかい筆が開発されてきました。
柔らかい筆の技術は繊細で高い技術を必要とします。
漢字文化しかない中国では必要がないため、必然、日本の筆技術の方が卓越してきたそうです。

●奈良時代に中国から入ってきて、保存されている最古の筆は、経年劣化が著しいながらも、正倉院に17本収蔵されています。
しかしながら、筆は本来「消耗品」であるという考えから、硯などに比べて文化財、宝物としての価値が低く、他の時代のものでも、現存していないのが実情です。
画像


奈良には学僧がたくさんおりました。
夏に尚美学園大学が撮影させていただいた長谷寺では、往時、2,000人の学僧が暮らしており、生涯、寺から出ることなく一生を終えた者も多いと聞きました。

それらの需要が、「書」における道具の継承を支えてきました。

●現在、国の指定を受けている筆産地は四箇所で、伝統工芸氏士の数は

1位 熊野(広島県熊野町)19人(70%のシェアです)
2位 豊橋(愛知県豊橋市)14人
3位 奈良(奈良県奈良市)9人
4位 川尻(広島県呉市)3人

互いに技術を取り入れながら、筆文化を支えています。

奈良で国の指定を受けている工芸品は、たったの二つ!
もっとたくさんあると思っていたので驚きました。

「筆」と「茶筌(生駒市高山)」です。

職人さんが減ったことについて。

「修行が厳しいとか、修行期間が長いからとか言われているけど、そやない。需要があれば職人は増えるんや。今でも職人になりたいと来はるけど、需要がないねんもん、仕方ない。断ってる」
画像


そして、いくら良い筆を提供しても、やはり価格破壊の波にはかなわず、海外で作って、関税の安い半製品で輸入。仕上げだけを日本でやっているところも増えたと言います。

「ものづくりの空洞化が起こっている」

このままでは、日本の伝統工芸、ものづくりの基盤はなくなってしまうでしょう。

思わず、奈良朱雀高校の生徒さんと顔を見合わせてしまいました。

「このままではアカン!何とかせにゃ!」

そんな表情をしていましたね。
次世代だけに背負わせてはいけません。私たち大人も、何とかせにゃ!

最後に、3年生の金子君からユニークな質問が出ました。

「漢字一文字で表すとしたら、何でしょう?」

困ったように、しばらく口ごもっていた松谷さん。

その一字とは

「聿」でした。

本来は、動物の毛の先だけを持って字を書いていたのではないか?

「それに、竹の柄をつけて「聿」から「筆」になったんと違うかな?」

いかにも筆一筋でこられた伝統工芸士らしい、歴史的薀蓄のある一文字でした。

私自身も、たいへん勉強になりました。みなさんはどうだったでしょうか?
撮影の段取りについて説明したり、積極的に質問したりしていて、良かったと思います。
どこか、心に残るところを掘り下げて、取材をして欲しいと思います。
画像


実際には、撮影についてや、段取り、編集の具体的なスキルなど、課題が山積しているようです。
画像


が。「教えてくれる人がいなければ、自分たちでやるっきゃない、独学で勉強しよう」という気構えが、彼らにはあります。
頼もしい!

次回の撮影が楽しみです。
画像


※以上のスチール撮影、ブログ掲載については、事前に「あかしや」さん、奈良朱雀高校の生徒さんたちに、許可を取っています。



【奈良あかしや】書道用筆 3号中鋒兼毛筆
西の京地酒処きとら
3号 中鋒兼毛筆 穂の太さ:3号 11mm 穂の形状:中鋒 弾力:やや硬め 太筆 適性:書道教室、趣

楽天市場 by 【奈良あかしや】書道用筆 3号中鋒兼毛筆 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

【奈良あかしや】書道用筆 春蘭秋菊
西の京地酒処きとら
春蘭秋菊 穂の太さ:6号 7.5mm 穂の形状:中鋒 弾力:ほどよい硬さ 中筆 適性:趣味の書道、色

楽天市場 by 【奈良あかしや】書道用筆 春蘭秋菊 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 3


奈良の映像制作、次は奈良朱雀高校だ!

2012/02/10 10:03
テーマは「奈良県の伝統工芸・文化を伝える」

今、生徒さんたちは企画段階です。

--------------------

特定非営利活動法人 Layer Boxでアップロードしているサイト「あをによしTV」

奈良の文化資産の中でも、とりわけ無形、伝承の文化を、または伝統継承者や職人さんの匠の技に注目して、インタビューを中心に、紹介映像をアップロードしています。

昨年末より、KCNのタウンチャンネルさんにて、奈良県全域で10分の映像を流せるサービスを知り、会員登録をしました。

ゆくゆくはこの映像が、ビジネスマッチングのポートフォリオとしても利活用できればという夢があります。

これら映像コンテンツをNPO法人 Layer Boxだけで作っていくのは限りがありますし、せっかくの文化に触れられる機会が、私たちだけ。
多くの人たちが、ただ発信されたものを受け取るだけ。

これは本望ではありません。

今まで文化と教育をつなぐ仕事をしてきたのだから、この貴重な体験を、ぜひ、次世代の若者たちに担って欲しい。

そんな願いから、昨年末に私どもで開催したセミナー【なぜ今、産学官民コンソーシアムか?】に参加してくださった方にご相談すると、奈良県立奈良朱雀高等学校さんを紹介してくださったのです。

【奈良県立奈良朱雀高等学校】は、工業高校と商業高校が一つになった学校で、西の京にあります。
http://www.nps.ed.jp/ns-hs/

情報工学科の部活(林孝宣教諭)に、コンテストでも高い評価を得た映像作品を作っている生徒さんたちがいるというのです。

「ぜひ彼らに、まずはどこまでできるか、やらせてみてください」

ということで、企画書が上がって来ました。

彼らがいったいどこに向かって進もうとしているのか、何のためにそれをやろうとしているのか、誰がそれをやろうとしているのか、よく見えていないなと直感。

昨日、外部講師を呼んで第一回目の講習会があるというので、急遽、東京から戻って参加させていただくことにしました。

画像


熱心に講習を受け、自分たちの企画について説明する生徒さんたち。
プロで活躍される講師の先生も、これでは到底10分の作品は作れないと、熱が入ります。
が、どう進めてゆけば良いのか、生徒さんたちからは、なかなか答えが出て来ない様子。

--------------------

最近、いろんな業態の方たちとコラボレーションやコンソーシアムでお仕事をさせていただくようになって、毎回、最初の一歩、同じところで躓き、失敗をします。

それは

「ポジショニング」

一つの大きな目的(プロジェクトの進む道)があるとして、自分は一体、何の目的で、どういう関わりをしているのか。

それが最初に理解できていないと、仕事が前に進まないか、とんでもない方向に行ってしまうのです。

NPO法人 Layer Boxの場合、どんな内容の仕事をしようと、必ずミッション「文化的にゆたかな暮らしをめざす」にたどり着くようになっています。

しかし、産学官民、事業に携わるすべての組織が、同じミッションではありません。それぞれの活動内容がリンクする部分だけでつながっています。

新規プロジェクトの到達点を決めたとしても、思惑は別々。

自分たちの目的、利益に有利な地図を描いてしまうのです。
地図の真ん中がどこの大陸であれ・・みんなが世界を大局に捉えて動かないと、バラバラに。

まずは、「立ち居地」をはっきりさせること

今回も、立ち居地が曖昧であることによる「とまどい」があるように見受けられたものですから、もう一度、プロジェクト全体の地図と、生徒さんたちにいちばん近い、お兄さん、お姉さんたちが辿って来た、二年間の話をしました。

尚美学園大学の「奈良PV映像」が、どのようにして始まり、どのようにして学生さんたちが行動し、そしてカンヌにエントリーするに至ったのか。

途中から、聞いている生徒たちの表情が明るくなってきたように思いました。
自分たちがまず、何をするべきか見えて来たのでしょうか?

話が終わったとき。

「一から、作り直します」

とリーダー。

「やらされてる」感の強かった課題が、「おもろそーやん」「やったろーじゃん」に変わったのではないでしょうか。

さて、これからです。
誰が何をするのか、役割分担を決めて、いつ、何をするのか─タイムスケジュールを決めて、成果目標を決めて、それからやっとシナリオ、ロケハン・・・と続きます。
撮影までまだまだ遠い道のり。

それを、今月末までにやろうとしているので、もう一度、その期限を見直すようにも伝えました。

「僕はもう、卒業してしまう・・・」

それなら、その計画を、意思を、次の世代につないでください

「(大学に行っても)ちょくちょく覗きに来るよ」

いいね!1000回、押しちゃいます♪

ぜひ、このプロジェクトを継続させていって欲しいのです。

そして近い将来、ここで作られたコンテンツを、商業科の生徒さんたちが利活用してビジネスモデルを考える、あるいは県下の文科系の生徒さんたちとコラボレーションして、さらに展開してゆく。

可能性は無限大にあります

日本の力はものづくりにあり、日本の文化力を世界に発信!一人ひとりが経済の底上げをしていこうじゃん!

夢は大きく!

--------------------

ついつい、生徒さんたちに熱く語ってしまいましたが。

講習会が終わってからも、彼らは積極的に話しかけて来ました。

名刺交換(名刺を持っていたのはリーダーだけで、あとの生徒さんたちは渡すだけ)の時にも感じたのですが、名刺の受け取り方、名乗り方もしっかりとしていて、私は一対一の大人として接することができて、とても楽しく、頼もしく思いました。

そのうちの一人は、フェイスブックで友達になっていることを知らせに来ました。
なんと、まだ高校一年生だったのですね。先輩たちからすでに、次を担う人材として期待されているようです。

全員、メーリングリストとスカイプで繋がっています。
私も、混ぜてもらえるようにお願いしました。

さあ、これから、一緒に、楽しいことやっていこう!
記事へ驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2


タイトル 日 時
関東学院大、奈教大プロジェクト─3D撮影レポート第二弾
関東学院大、奈教大プロジェクト─3D撮影レポート第二弾 奈良のお能に関わる文化資産を、3D撮影することによって、記録・保全し、広く発信。 そして、学生さんたちの体験・学習の場として活用してもらおうという事業です。 【能楽のふるさとを伝え残そう】 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2012/02/09 14:59
3D上映会!2月26日、奈良県文化会館にて
3D上映会!2月26日、奈良県文化会館にて 昨年より、私どもNPO法人 Layer Boxの企画・主催と、ニ大学=関東学院大学(神奈川)と奈良教育大学との協働プロジェクトで取り組んできた、 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 2

2012/02/07 13:46
古酒と、奈良酒造組合「酒蔵ささや」閉店について
古酒と、奈良酒造組合「酒蔵ささや」閉店について 先週の月曜日。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2012/01/28 11:24
新酒、出揃っています!
新酒、出揃っています! 先日、ギャラリー勇斎さんのお茶会が終わった後、建物内で隣接している、奈良県酒造組合のアンテナショップ「ささや」さんに寄りました。 ...続きを見る

面白い ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 2

2012/01/19 12:45
初めてのお茶会
日曜日に、奈良市下御門にある「ギャラリー勇斎」さんのお茶会にご招待されました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2012/01/17 10:15
奈良の文化財3D撮影ロケハン(9/23)
奈良の文化財3D撮影ロケハン(9/23) 9月23日、24日の連休を利用して、【能楽のふるさとを伝え残そう】のロケハンを行って来ました。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2011/09/26 13:13
奈良─長谷寺の魅力 その1
奈良─長谷寺の魅力 その1 奈良県桜井市─真言宗豊山派(ぶざんは)総本山 長谷寺(はせでら)。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2011/07/28 17:40
TVに飽きたら、「あをによしTV」
TVに飽きたら、「あをによしTV」 ●巣ごもり ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2011/01/02 09:48
謹賀新年、「ウサギの登り坂」
謹賀新年、「ウサギの登り坂」 ●人生の澱を落とす ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2011/01/01 14:15
ゼロ地点〜平城遷都祭、閉幕によせて〜
ゼロ地点〜平城遷都祭、閉幕によせて〜 いよいよ大晦日です! ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2010/12/31 11:17
X'masを祝わない、意外な人々
X'masを祝わない、意外な人々 ●答えはキリスト教の人たち ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2010/12/25 09:27
ダイヤモンドヴェールの東京タワーを眺めながら
ダイヤモンドヴェールの東京タワーを眺めながら ●今年も「ダイヤモンドヴェール」東京タワー! ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2010/12/24 09:57
「殺された能楽師の言い伝え」奈良豆比古神社
「殺された能楽師の言い伝え」奈良豆比古神社 「殺された能楽師の言い伝え」 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2010/10/06 11:52

トップへ | みんなの「伝統」ブログ

おすすめ情報 recommend Amazon.co.jp

NPO法人、一日一歩 伝統のテーマ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる