ちょっとした奈良散策におすすめ -4- 海龍王寺

法華寺の東隣、バス通りに面しています。(奈良交通バス「法華寺前」下車。近鉄「新大宮」から徒歩15分。お車、駐車場10台)

「眞言律宗 海龍王寺」

五年ほど前。
平城宮跡で日の出を撮影したあと、法華寺、海龍王寺と回ったのですが、時間が早すぎて開門前だったのですね。

こじんまりした門構え。

もしご住職がTwitterをやっておられなければ。

そしてフォロワーになっていただかなかったら。

門前だけで「訪れた」気になって、再びお伺いすることはなかったかも知れません。

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今回訪れたのは、4月18日(日)。

海龍王寺で、四海安穏祈願法要(しかいあんのんきがんほうよう)が行われると、Twitterで知ったからでした。
おそらくつぶやいておられたのは、東大寺のご住職だったかと記憶しております。

私は舞台専門のフォトグラファーですが、「法要」を撮影したいと思ったことはありませんでした。
舞台もある種神聖なものですが、仏像が「単なる美術品」でないならば、「法要」はイベントではないからです。
ですがこのとき、なぜか撮影したい衝動に駆られまして、そう思った瞬間、つぶやいておりました。

ご住職の石川重元さんは、この無理なお願いを快く承諾してくださいました。

さて当日。
午後からさっそく、いそいそと出かけますと。

はたして。
門の受付に石川住職がいらっしゃいまして。
アイコン写真からは強面の豪傑住職という印象で、真夜中に「よるほー」と呟く怪僧をイメージしていたのですが。

たいへん優しくナイーブな印象の方でした。

また寺の中も外から見るよりも広々としています。

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京都と奈良の違いは、その敷地内の「間」の取り方にあるのではないでしょうか。

「広い空と流れ行く雲を借景にした創りこみすぎない時空間」が奈良の魅力で、この海龍王寺もそんなお寺の一つです。

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四海安穏祈願法要(しかいあんのんきがんほうよう)とは?

初代住持の玄昉(げんぼう)が唐にわたり、そして嵐の中を無事帰国した旧暦3月(現在の4月)に営まれるそうです。

当寺に伝わる龍王の御魂と、奈良時代に遣唐使の航海安全のために読誦された海龍王経。全国各地から送り届けられた海水を壇上に安置し、

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海龍王に「世界の平和・生命の源である海の安穏と自然への感謝、渡海する方々の安全」の思いを込めて厳修します。(海龍王寺サイトより)

ご住職は、

「無事に行って帰ってこれた人だけでなく、帰って来れなかった人たちの魂も供養したい」

彼の地で骨を埋めた人、海の底で眠る人、そんな数多の人たちがいてこそ、大きな夢とチャレンジが叶い、成就する。
歴史上で脚光を浴びない人たちのことに想いを馳せる…胸が熱くなりました。

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法要は、経と雅楽の演奏、そして散華で執り行われました。

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天女のような演奏家お二人。

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上は笙(しょう)。
鳳凰を模した姿をしていることから、「鳳笙(ほうしょう)」と呼ばれることもありますが、その音は「天から差し込む光」を表していると考えられているそうです。
説明を読むだけでも、何と神々しくて美しいのでしょう。

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これは、シルクロードから伝わった正倉院の宝物の一つで、竹で出来た「はいしょう」という楽器を復元した貴重なものだそうです。

調べてみたら「排簫(はいしょう)」。
西洋の「パンフルート」と同様のものだそうです。

(以上の画像は、石川ご住職のご好意で掲載を許可していただきました)

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また写真の散華を譲ってくださいました檀家さん、どうもありがとうございました。
私、散華が大好きなのです!

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さてこの海龍王寺のHPは、高級旅館のようなオシャレで品の良いサイトですが。

石川重元ご住職の法話が拝聴できます!

「女性と仏性」

[ 第三回法話 ]
昔から、仏教と仏様は、女性に寄り添って共に歩んできました。
女性のみが持つ「仏性」について私なりに考えてみたことをお話します。

「愛だろ愛 -前編- 」

[ 第二回法話 ]
思いやりの心が薄れている現在において、仏教における、愛と思いやりについて、皆さんと考えたいと思います。

「歩むこと、立ち止まること」

[ 第一回法話 ]
人は、歩み続ければ必ず倒れてしまいます。
立ち止まることの勇気と大事さを、あらためて考えていただければ幸いです。

薬師寺さんでは時々聴かせていただくのですが、吉本ばりのオチと笑いとちょっぴり毒のある法話は人気で、いつもわれわれ衆生(しゅじょう)を笑わせて大いに沸かせてくださいますが。

石川住職のお話は穏やかで品が良く、しっとりと腑に落ちます。

ぜひ一度お聴きになってみてください。

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